会話やクレーム対応を無断で録音する事は違法?目的次第で問題なし!
会社でのクレーム対応、電話でのクレームや時には直接クレームを頂く機会もありますね。
この様な場合に、電話を録音したり、会話を録音する場合があります。
カスタマーサポートに連絡をした場合には
「こちらの会話は品質向上により録音させて頂いております。」
と案内が流れる場合もありますが、勝手に録音する事は良いのでしょうか。
この記事を読むと
- 会話を録音する時のポイントが解ります。
- 録音した会話を証拠として提出、保管する方法
が解ります。
企業でのクレーム対応だと、言った言わないの議論になったりするケースも多くあります。
この様な場合には、対応する側としても録音したいのが本音ですね。
会話を録音する時のポイント
会話を無断で録音する場合には、3つのポイントがあります。
- 個人情報保護法違反にならないか。
- プライバシー権侵害にならないか。
- 証拠能力として認められるか。
この3つです。
個人情報保護法違反については、個人情報の知識を習得する事が大切です。
とは言っても、難しい問題でもありません。
個人情報とは、生きている個人が識別出来る情報を個人情報と言います。
個人情報を取り扱う場合は、原則として利用目的を公示する必要があります。
カスタマーサポートでの案内も、この利用目的を明確に伝えている点になります。
ではここで、
無断で録音する事はダメなのでは?
と思われるかもしれませんが、個人情報保護法規定には例外規定があります。
個人情報の取得目的から、利用目的が明らかな場合は通知や公表しなくても良いと定められております。
クレーム対応などは、明らかにサービスの向上や正確な情報を取得する事が目的だと解りますね。
この様な場合は、利用目的を公表しなくても全く問題ありません。
プライバシー権侵害については、プライバシー権の本質を知ると良く解ります。
プライバシー権とは、みだりに私生活に侵入されない権利の事です。
ここで、既にクレーム対応などで会話をしている場合は、私生活の領域から離れております。
企業側としても、クレーム対応をしっかりとするために録音を行っている訳なので、プライバシーとは離れておりますね。
こっそり盗聴する様な形で録音する場合は問題がありますが、しっかりと目的がある場合にはプライバシー権侵害にはなりませんよ。
証拠能力としても、反社会的な手段で録音した場合を除き、認められる場合が殆どです。
録音した会話を証拠として提出、保管する方法
無断で録音しても、それが著しく反社会的な手段で取得されていなければ、十分に証拠として認められます。
録音というのは、会話でメモをとるのと同じ扱いとなります。
誰でも、間違えてはいけない。正確に聞き取らなければならないと考えた場合にはメモを取ると思います。このメモを現在では特に音声で代用する場合も多くあります。
まとめ
無断で録音した場合は違法になるのか?
結論は、多くの場合で違法にはなりません。
そもそもですが、録音されて困る様な方が一番悪いと言うのが印象ですね。
通常の会話でのクレーム対応や電話クレーム、更には相談事でも同じだと思いますが、相手の事を本当に思った場合、しっかりとメモをとり録音もして真摯に対応する事の方が大切です。
相手の事を思えばこその対応ですよ。