女性が活躍できる職場・会社をつくる方法
女性従業員の方が、長期的に安心して活躍してもらえる方法を考えた事はありますか?
女性の方に、
「子どもが預けられないために働けない。」
「子どもが預けられないので、退職します・・・。」
というような声はありませんでしょうか。また、退職こそないものの、欠勤等目立った方は
見えられないでしょうか。お子様の都合と言えども、言い難いものです。
優秀な女性社員がこれらの理由で退職しても、また新たに採用しようとしてコストと時間が
掛かっている事も仕方がないと思っていないでしょうか。
運よく保育園に預けられたとしても保育園が遠く、今まで通りの時間帯で働くのは難しい。パートに代わりたい、とおっしゃる社員の方も見えられます。
このような状況を解決する一つの方法として『企業主導型保育事業』という制度があるのをご存知ですか? 『企業主導型保育事業』は平成28年に内閣府が主導して始まった新たな保育政策で、一般企業が従業員のための保育所を設置することを支援する制度です。
【どれくらいの企業数が企業主導型保育事業に参入したか!?】
当初の予定5万人に対して、申請は予定数を超えております。
平成28年度からの2年では、5万人分の定員確保を計画しておりましたが、結果的に平成28年度、平成29年度の2年で約2,597施設、59,703人分(平成30年3月31日現在)の整備がすでに決まっております。また平成30年度においても、5万人分を超える申請があり、1,539施設 35,269人分に対して内示が行われました。
さらに、最新の公開情報より、平成31年3月31日現在の企業主導型保育事業助成決定は、3,817施設、定員86,354人分となっています。
つまり、4年目となる現時点での企業主導型保育事業の施設数は、全国に4,000近くとなっているのです。
【気になる補助金の金額は?!】
少しさかのぼると、「事業所内保育所」という制度が以前からありましたが、補助金の額も少なく病院や大手企業しか運営できないという状況でした。
しかし、「企業主導型保育事業」の制度を活用すると、工事費の約3/4は補助され、さらに運営開始後も園児一人当たり約20万円/月(※地域、年齢等により異なる)の補助が出ます。
実際に、周辺の賃貸テナントを改修工事し保育園を設立した会社様でも、総工費2,400万円に対し、整備費補助金額は1,800万円出ております。
開設後の運営では、園児募集を確実に行い、定員充足率を上げることができれば黒字運営が可能な制度設計になっており、
例えば、東京23区内で企業主導型保育事業を行った場合、0歳児1名につき374,930円/月 1,2歳児1名に274,750円/月が基本分単価として設定されています。定員設定により変動しますが、200~250万円ほどの補助金が月々入ってくる、ということとなります。
これだけの施設数が増えているため、近隣の競合他社様で企業主導型保育事業をすでに運営している可能性が考えられます。仮に給与や勤務時間等貴社と同様の求人広告を掲載していた場合、この事業があることによって競合他社様の新規採用がしやすくなっている可能性は十分にある、ということが言えます。
【企業主導型保育事業のメリットと活用方法】
この事業は、会社の敷地内や近隣テナントに保育園を設置することで、お子さまを近くで預けながら働くことができ、子育て中の従業員にとって安心で利便性の高い職場環境を実現できるため、従業員満足度の向上にもつながります。
また、自社の従業員はもちろん、お取引先のお子さまや、そして地域のお子さまもお預かりすることが可能となります。自社の採用・定着強化に加え、お取引先との関係強化や、地域貢献にも活用することができます。
ぜひ一度、社員の福利厚生の一助として、企業価値向上の一手として、保育事業をご検討ください。
【保育園付加をきっかけに従業員の働きやすい環境整備】
最後に、前述の通り、共働き世帯が働きやすい環境整備を後押ししたいという国の強い思いが導いた形がこの企業主導型保育事業です。
こちらの事業を開始する際に
・従業員の働き方や雇用形態の見直し
・産休育休制度の再確認
・リモートワークや週休3日制などの新しい働き方の検討
なども同時に見直す良い機会ともなっているようですので、
上記を検討されている会社様はぜひ一緒に保育園をつくることもご検討いただければと思います。
【申請は年に一度しかチャンスはありません!今年度は・・・?!】
これまでも、企業主導型保育事業については耳にされたこともある方が多いと思いますが、企業主導型保育事業の情報は日々更新されています。
今年度の募集要項についてもこれから発表される予定です。
常に新しい情報を抑えておく必要がありますので、少しでもご関心のある方は、ぜひこのコラムを参考にしていただければと思います。